R:intellim

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"会社全体で社員を育てる"組織づくり
~現役モニターによるモニター研修~

最前線の現場で活躍しているモニターが教えています!

インテリムでは、これからCRAを目指す新卒・未経験の方に対して、モニタリング業務を実施するために必要な知識とスキルを習得するための導入研修を用意しており、人財育成の取り組みの一環として、2013年9月から、現役のモニターが研修の講師を担当しています。 導入研修のカリキュラムについては、『R:intellim』5月号でも紹介しましたが、今号では、現役モニターが研修講師を担当することのメリットや、その内容をご紹介します。

「現役モニターによるモニター研修」のねらい
① 実践的な知識を習得できる!

第一線の現場で活躍しているCRAだからこそ分かる最新の情報や、現在の臨床開発における課題、実際の業務において彼らが体験したケーススタディを伝えることができます。

② 頼れる先輩との関係構築の機会になる!

研修講師を担当するCRAは10名以上!いずれもコアメンバーとして活躍しているCRAで、中にはプロジェクトリーダーを任されているCRAもいます。研修を終えていざ現場に出たとき頼れる先輩たちとの関係構築の機会になり、スムーズに会社に馴染むことができます。

③ 教える方も勉強することで双方スキルアップできる!

研修講師を担当するCRAにはそれぞれ担当するテーマが振り分けられており、各自で研修に使うテキストやスライド等の作成もしています。全社の教育研修を統括している教育チームが監修に入りますが、モニターとして同じ道を通ってきた視点ならではの分かりやすい、覚えやすい工夫が随所に凝らされています。こうした研修資材を作成するにあたり、講師のCRAも基礎知識を振り返る機会になり、双方のスキルアップにつながります。

モニタリング業務をロールプレイで実践

座学で医薬品開発の流れを学習しながら、実際のモニタリング業務をロールプレイで実践することにより、知識の定着を図っています。実際に日々モニタリング業務に従事している現役モニターが一人一人のロールプレイを注意深く見て、改善点等のフィードバックを行うことで、一般的な知識だけでなく、実践的なインテリムのやり方を身に着けることができます。

講師を担当しているモニターにインタビュー

―講師の立場から、この「現役モニターによるモニター研修」にはどんなメリットがあると思いますか?

私たちも6~7年前にインテリムに新卒入社しましたが、その頃はまだ研修制度の構築段階でしたので、GCPや基礎的な知識の座学が中心でした。実務に関しては現場に出て一つ一つ覚えていきました。それを思い返すと、現場に出る前に様々な場面を想定した練習の機会が与えられるというのは良いことだと思います。 また、教える講師も、自分がCRAとしてのお手本を見せるわけですから、準備に相応の時間をかけて臨みますし、背筋が伸びる思いです。

―研修の際に何か心がけていることはありますか?

ロールプレイの時間を多く取って、座学で学んだ知識を実際の業務に結び付けて考えられるようにしています。ロールプレイでは、講師が治験責任医師や治験コーディネーターなど業務で関係する方々の役を担当し、それぞれの立場から想定される質問をするのですが、それらの質問の中には、「プロトコールを読み込んでいれば答えられること」、「GCPを理解していれば答えられること」、「その場では答えられないこと」などを意図的に織り交ぜています。この質疑応答を通して、CRAとして自分に不足しているのは何か自覚することができますので、効率的に学習できると思います。また、分からないことを適当に回答するのはCRAとして絶対にしてはいけないことですので、CRAに求められる誠実な対応を現場に出る前にしっかり教えています。

―これからCRAを目指す方へメッセージをお願いします。

インテリムでは研修に力を入れていますが、その研修も受け身の姿勢で聞いているだけでは身に付きません。GCPやプロトコールもただ丸暗記するのではなく、どこにどういうことが書いてあって、それはなぜ定める必要があるのか、深く理解することが必要です。こちらから一方的に説明するのではなく、皆さんにも疑問を持って調べる癖をつけて、自分なりの考えを持ったうえで講師に質問していただく双方向発信の研修をしたいと思っています。 そうやって身に着けた知識は、一つ一つがその背景を含めて体系的に整理されているので、頭から引き出しやすく、業務における様々な場面に対応できる力になります。ぜひ「対応力の高いモニター」を目指してがんばってください。

受講したモニターの声

● 研修期間中に多くの先輩モニターと会えたおかげで、現場に出て誰かに質問したいとき、顔と名前が一致している先輩社員がたくさんいました。これが自分にとってはかなり助かりました。自分の担当プロジェクトのチームメンバー以外とはそれほど話す機会がないので、研修で話したことのある社員さんには話しかけやすく、自分から声をかけて色々教えていただいています。

● 前職でもモニター研修を受けましたが、興味のあるプログラムがあったので一部参加しました。プログラムごとに違うモニターの方が講義をしてくださり、その前の座学では社長や役員の方まで研修を担当してくださいました。「会社全体で社員を育てる」方針を感じて嬉しかったです。

● 研修の前半部分はまずGCPを覚えなければ!と必死でしたが、先輩モニターからの研修が始まってからはいま社内で実際に動いているプロジェクトのお話などもしてくれるので、会社がいま何をしているのかということが具体的にイメージできて、「早く自分も現場に出たい!」というモチベーションアップにもつながりました。

まとめ

インテリムには、臨床開発の経験豊富なメンバーによる教育チームがありますが、教育担当に全て担当させるのではなく、社長、役員、データマネジメントや統計解析などモニタリング以外の部門のマネジャー、そして、実際にモニターとして現場で活躍している先輩社員たちという、社内の様々なメンバーが研修を担当しています。これにより、会社の事業全体を理解することができるほか、現場に出てから仕事でかかわるメンバーとの関係構築の機会を早期に提供できます。こうして人財を育て、育った人財がまた新たな人財を育てるという良い循環を持つ組織づくりに取り組んでいます。

2014年2月10日