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オンコロジーCRAから、オンコロジーMSLへ

国内でも年々数が増え、注目度が高まっているMSL(メディカル・サイエンス・リエゾン)。 高度な医学・科学的な専門知識を有し、営業活動は行わず、KOL(キーオピニオンリーダー)にそれらの情報提供を行うことが主な役割とされるこの職業は、現在インテリムでも採用を行っています。
既に複数名のオンコロジーMSLが国内中の医療現場で活躍していますが、今回は、そんなMSLの一人であるS.O.氏に、インタビューを行いました。

【S.O氏プロフィール】

東京薬科大学 薬学研究科の修士課程を修了後、内資系CROに入社。その後、約10年間に渡り、CROで臨床開発職に従事する(臨床開発モニター⇒プロジェクトリーダー)。オンコロジー開発経験は約7年。2016年にオンコロジーMSLとして、インテリムに入社。現在は、派遣先の某製薬会社にて、オンコロジーMSLとして活躍中。

  • なぜ、CRAからMSLになりたいと思ったのですか?
    また、MSLになるために、どのようなアクションをとられましたか?
  • 臨床開発モニター(CRA) として働いていた時、最も楽しいと感じていたのがドクターとのディスカッションでした。そして、もっとサイエンスベースのディスカッションをしたいと考えていたとき、MSL(メディカルサイエンスリエゾン)という職種があることを知りました。
    KOL(キーオピニオンリーダー)と医学・科学的なエビデンスや、専門知識をもとにディスカッションを行い、情報を支援する仕事は、まさに自身が求めている仕事だと思い、MSLへのキャリアチェンジを意識するようになりました。
    その後、日課である日刊薬業を読んでいたとき、インテリムのMSL求人を見つけ、すかさず応募しました。
    製薬会社ではなく、長年CROでCRAとしてのキャリアを積んできたからこそ、幅広い経験を積めたと思っていましたので、MSLになるなら、同じくCROが良いと考えており、願ってもないチャンスでした。
  • 現在、オンコロジー領域のMSLとして活躍されていますが、MSLになってから現在までの過程を教えてください。
  • インテリム入社後はまず、「オンコロジーエキスパート認定制度」というインテリムが持っている研修制度を約1か月間かけて受講しました。主には、オンコロジー領域基礎研修、がん種別専門研修、インテリムの顧問である西條先生による口頭試問と、3つのカテゴリーが含まれます。
    また、日本レギュラトリサイエンス財団主催のメディカルアフェアーズ研修の受講と、認定取得も必須でした。
    インテリムのMSLは、これら社内外両方の指定された認定を取ることが義務づけられています。
    その後、製薬会社に派遣となり、現在に至ります。
  • オンコロジーMSLとは、ある特定の癌腫のMSLでしょうか?
    それとも、オンコロジー全般ですか?
  • 全般です。もちろん今は、ある特定のがん領域のMSLをしていますが、今後は別のがん領域を担当する可能性もあります。オンコロジーMSLは、オンコロジーのスペシャリストであるべきですので、特定のがん種だけではなく、幅広い癌の知識を保有しているべきだと思います。
  • オンコロジーMSLとして活躍される上で、オンコロジーの最新知識の習得は欠かせないと思いますが、それをどのように実行されていますか?
  • 日刊薬業やネットは毎日目を通していますし、論文も読みます。
    論文を読む量は、CRAをしていたときの比じゃないです。
    メンバー同士の情報交換もとても有益ですし、また、希望すれば学会にも自由に参加させてもらえます。
  • MSLとして働く上で、最もチャレンジングなことを教えてください。
  • まだMSLとしてのキャリアをスタートしたばかりで、わからないことも多く、全てのことがチャレンジングではあります。CRAのときには、開発のプロトコールに従ってモニタリングを行えば良かったですが、MSLの場合は、プロトコールの代わりになるものはなく、疾患領域全体の課題、アンメットメディカルニーズに合わせたエビデンスを創出していく必要があります。そこが非常に困難な点ではありますが、同時にチャレンジングだと感じています。
  • MSLとして働く上で、遣り甲斐は何ですか?
  • やはりなんといっても、KOLとの議論ですね。
    面会するのは、その領域のKOLが中心となるので、できる限りの準備をして、最新の情報やエビデンスについて時間をかけて議論することで、今までになかった考えが生まれることもあります。

    余談ですが、個人的には、CRAの経験がある方は、MSLに適していると思います。
    特にドクターとのディスカッションが好きな方であれば、なお向いていると思います。
    CRAは、GCP/ICH、治験実施計画書の理解などの通常業務を通じてMSLとして必要な基本的な知識の一部が自然と身についていると思います。今後は治験以外の人を対象とした臨床研究においてもGCPやICHの基準に基づいた形で行われていくことにもなると思いますので、CRA経験があるMSLが増えてくるのではないかと思っています。

  • 今後の目標があれば教えてください。
  • 幅広いがん種に対応できるMSLになることです。
    そのためには、常に新しい知識の習得が必要ですし、現場からも更に多くのことを学びたいと思います。

インテリムには、CRAのキャリアの選択が豊富にあります。
CRA職、MSL職にご興味をお持ちの方は、以下より募集要項をご確認いただけます。

CRA(臨床開発モニター)
https://hrmos.co/pages/intellim/jobs/0000002


2017年8月10日