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第4回オンコロジーセミナーを開催いたしました

9月2日(土)、製薬関連企業のオンコロジー関係者を対象とした「第4回インテリム・オンコロジーセミナー」を、東京支社10階のセミナールームにて開催いたしました。インテリム・オンコロジーセミナーは昨年6月に第1回が開催され、今回で4回目の開催となります。当セミナーは一貫してがん治療の最前線で活躍されている先生から、臨床現場の生のお話を伺い、オンコロジー領域における知識の向上を目的としています。

セミナー演者ご紹介

第4回目となるセミナーでは、国立がん研究センター東病院の後藤功一先生をお招きして、「Precision Medicineの確立を目指した最新の肺癌治療」と題して、最近注目を集めている癌の個別化治療をテーマに開催しました。

国立がん研究センター 東病院
呼吸器内科長 後藤 功一先生

本セミナー主催者に質問しました!

Question① :今回のテーマであるPrecision Medicineとは?

Precision Medicineは「精密医療」または「オーダーメイド治療」とも表現されます。がんの治療に関しては、がんの組織の遺伝子変異(異常)を調べ、一人ひとりの 患者に最適な薬剤を選び治療することを指します。アメリカでは国家戦略の柱の一つとなっていて、2015年1月、オバマ大統領の一般教書演説で「プレシジョン・メディシン・イニシアティブ(Precision Medicine Initiative)」が発表され、世界の注目を集めることになりました。

Question② :日本におけるPrecision Medicineは?

2013年、国立がん研究センター東病院を始め、全国約200の病院と約10社の製薬会社による、「SCRUM-Japan」というプロジェクトが開始されました。現在、肺癌は「LC-SCRUM-Japan」、大腸癌は「GI-SCREEN-Japan」の2プロジェクトが進行中です。昨年NHKスペシャルで取り上げられ、がん患者さんやご家族を中心に大きな関心を集めています。

Question③ :演者の後藤功一先生はどのような先生でしょうか?

国立がん研究センター東病院 呼吸器内科長として肺癌治療の最前線でご活躍されており、「LC-SCRUM-Japan」の研究代表者を務められている先生です。まさに日本のPrecision Medicineの中核を担っておられる先生が後藤先生であります。

Question④ :「Precision Medicineの確立を目指した最新の肺癌治療」で後藤先生が話された内容は?

肺癌における遺伝子変異(ドライバー遺伝子)の発見による、治療の進歩という内容から入り、LC-SCRUM-Japanの概要や検査の流れ、さらに新たに注目されているドライバー遺伝子である「RET」「ROS1」を標的とした臨床試験などから、具体的な症例を提示されながら今後の肺癌治療について分かりやすくお話しされました。
講演終了後の質疑応答の時間では、これまでのセミナーで最も多くの質問が参加者から挙がったことからも、今回の後藤先生の講演が参加者の関心を呼んだ内容だったことがわかります。

Question⑤ :今回のセミナーに参加された方は、どのようなお仕事に従事されている方が多かったでしょうか?

製薬会社の臨床開発部門、学術部門、マーケティング部門の方々、CROに勤務されている方々など、様々な立場からオンコロジーに関係されている職業の方にご参加頂きました。

参加者アンケート速報

■セミナーの全体的な内容について

■次回以降もこのセミナーに参加したいですか?

参加者からのコメント

・毎回著名な、Drのセミナーでありがたいです。
・たいへんエネルギッシュなお話をありがとうございました。
・気管支鏡のお話が印象的でした。
・非常に具体的で、熱い思いのこもったご講演でとても勉強になりました。ありがとうございました。
・大変勉強になりました。いつか臨床試験、研究、遺伝子解析などのスタッフとして関わってみたいと思いました。
・講演テーマと演者の関係で言えば、現時点でベストと言える内容であったと思うので、これを超える内容は
 なかなか困難ではないでしょうか。 大変参考になりました。難しさだけが残る内容になりがちなテーマで、
 聴講者を上手に引き込むような講演を聞かせて頂きました。

【次回以降取り上げて欲しい内容】
・大腸癌におけるPrecision Medicine、
 GI-Screen-Japanについて
・Immuno-Check Inhibitorの今後の展望
・がんの免疫療法、特にT-Cellに注目したもの
・今後の肺癌の治療戦略の発展(新薬を踏まえて)


2017年9月11日